どうも、競馬戦線の管理人です。

今週はいよいよ、グランプリ「有馬記念」が開催されます！

ご存知の通り競馬は「ブラッドスポーツ」。

どのレースでも血統は重要ですが、スタミナ・パワー・コーナー4つの器用さまで問われる有馬記念では、とくに「配合の方向性」が結果に色濃く出る一戦です。

本記事では、過去10年のデータを基に、有馬記念の血統傾向を整理し評価を上げる馬をピックアップしました！

狙い馬の血統が、この中山芝2500mにフィットしているのか。

答え合わせをするつもりで、ぜひチェックしてみてください。

【有馬記念2025】血統で評価を上げる注目馬をご紹介！

それでは、今年の有馬記念の出走馬16頭を対象に血統面で評価を上げる馬を紹介していきます。

今回は、過去10年間の血統傾向を基に「有馬記念×血統」で評価を上げる以下の条件を用意。

評価内容は以下の通りです。

※記事の中盤から後半にかけて評価上位馬の詳細、各評価項目の内容を解説していきます。

有馬記念の血統評価で、S評価となったのはアドマイヤテラ・メイショウタバルの2頭。

それでは、アドマイヤテラ・メイショウタバルを含め、S〜A評価の計6頭について解説していきます。

S評価：アドマイヤテラ

レイデオロ 2014 鹿毛	キングカメハメハ 2001 鹿毛	Kingmambo
		マンファス
	ラドラーダ 2006 青鹿毛	シンボリクリスエス
		レディブロンド
アドマイヤミヤビ 2014 芦毛	ハーツクライ 2001 鹿毛	サンデーサイレンス
		アイリッシュダンス
	レディスキッパー 2007 芦毛	クロフネ
		ライクザウインド

血統はレイデオロ×ハーツクライの良血で、母はオークス3着アドマイヤミヤビ。

さらにウインドインハーヘア4×4の牝系クロスに、Northern Dancer／Lyphardが絡んで母父のスピード源を刺激する形になっており、全体像としては高速持続戦向きの配合。

目黒記念は我慢して進路が空いてから差し切りと、長く脚を使う形で強みが出るタイプ。

中山2500mは、持久力と機動力が問われる舞台で血統的に噛み合いやすく、3〜4角から早めに動いて押し切る形が理想。

前走のジャパンカップを空馬で走りきったことにより状態面の確認は必要ですが、血統・適性の裏付けは強く、高評価に値する一頭です。

S評価：メイショウタバル

ゴールドシップ 2009 芦毛	ステイゴールド 1994 黒鹿毛	サンデーサイレンス
		ゴールデンサッシュ
	ポイントフラッグ 1998 芦毛	メジロマックイーン
		パストラリズム
メイショウツバクロ 2010 鹿毛	フレンチデピュティ 1992 栗毛	Deputy Minister
		Mitterand
	ダンシングハピネス 1999 黒鹿毛	ダンスインザダーク
		メイショウサチカゼ

父ゴールドシップ×母父フレンチデピュティの血統背景を持つメイショウタバル。

ノーザンテースト≒Vice Regent、The Minstrel≒Nijinskyといった要素が重なり、基礎スピードに馬力と持続力を強く補強した「父のツボを突いた配合」です。

中山2500m向きのスタミナ型血統。

前走の天皇賞・秋は大外枠から逃げて超スローを作り、加速力勝負で不利になりながらも0.2差6着と形自体は評価できる内容。

宝塚記念では自分のペースで締めた流れを作り、後続に脚を使わせて完勝と、高い再現性を示しました。

近走は折り合い面も改善され、マイペースで運べた時の打点は非常に高いです。

理想は平均ペースで主導権を握り、3〜4角から早めに動いて押し切る形。

枠と展開が噛み合えば、有馬記念でも十分に主役となる一頭と見ていいでしょう。

A評価：レガレイラ

スワーヴリチャード 2014 栗毛	ハーツクライ 2001 鹿毛	サンデーサイレンス
		アイリッシュダンス
	ピラミマ 2005 黒鹿毛	Unbridled's Song
		キャリアコレクション
ロカ 2012 鹿毛	ハービンジャー 2006 鹿毛	Dansili
		Penang Pearl
	ランズエッジ 2006 鹿毛	ダンスインザダーク
		ウインドインハーヘア

父スワーヴリチャード×母父ハービンジャーの良血で、母系はロカ～ウインドインハーヘア一族。

Nijinsky内包＋Lyphardクロスで父系のスピード源を刺激し、「溜めて→長く脚を使う」持続力型で中山芝2500mの早仕掛けにも噛み合います。

前走エリザベス女王杯は中団から差し切り、オールカマーも後方から動いて差し切りと、後半に脚を使い続ける競馬で結果を残しているのは好材料。

宝塚記念は外々でロスが大きく参考外寄り。

昨年の有馬記念では中団前めの正攻法で押し切っており、当時より追走面の不安も薄れてきた印象です。

懸念を挙げるなら、極端な内枠で包まれて加速を強く求められる形。

スムーズにギアを上げられる隊列になれば、連覇を狙えるだけの土台は十分でしょう！

A評価：ミュージアムマイル

リオンディーズ 2013 黒鹿毛	キングカメハメハ 2001 鹿毛	Kingmambo
		マンファス
	シーザリオ 2002 青毛	スペシャルウィーク
		キロフプリミエール
ミュージアムヒル 2015 鹿毛	ハーツクライ 2001 鹿毛	サンデーサイレンス
		アイリッシュダンス
	ロレットチャペル 2003 鹿毛	フレンチデピュティ
		サンタフェトレイル

父リオンディーズ×母父ハーツクライの良血で、名牝シーザリオ×名門ロイコン牝系。

サンデー3×4を持ち、俊敏さと底力を兼ね備えた万能型でキンカメ系らしい完成度の高さに加え、血統的な弱点は少ないです。

前走・天皇賞（秋）は外を回るロスがありながらも2着と好内容。

セントライト記念では大外を捲って勝ち切り、機動力を活かして脚を使える点は高く評価できます。

皐月賞での勝利も含め、能力の高さはG1級。

一方で、ダービーでは終いが甘くなり距離の壁も示唆…。

総合力は評価しつつ、距離適性を踏まえてやや慎重に扱いたい1頭です。

A評価：ジャスティンパレス

ディープインパクト 2002 鹿毛	サンデーサイレンス 1986 青鹿毛	Halo
		Wishing Well
	ウインドインハーヘア 1991 鹿毛	Alzao
		Burghclere
パレスルーマー 2003 鹿毛	Royal Anthem 1995 黒鹿毛	Theatrical
		In Neon
	Whisperifyoudare 1997 鹿毛	Red Ransom
		Stellar Affair

父ディープ×母父Royal Anthem（Nureyev系）で、母系に米国的なパワーと底力を抱える配合。

ディープ産駒らしい軽さに、Roberto・Damascusの重さが混ざり、瞬発力一辺倒ではなく持続力寄りのバランス型で極端な切れ味勝負より、長く脚を使う形が合います。

近走は内容も安定、ジャパンCは内枠でも外を回すロスを背負って5着、天皇賞（秋）は直線で詰まりながら3着、宝塚記念も大外進出から3着と、展開や進路の不利を抱えつつ差を詰めているのが強み。

天皇賞（春）は騎乗面の噛み合わなさが目立ったが、それでも大崩れしないのは地力の証明と言えます。

課題はいつも通りで、どうしても展開待ち・追走面の注文がつきやすい点。

ただ、団野騎手への手戻りはプラス材料で、フラットに運べる枠と流れなら適性は高いです。

噛み合った時の打点は十分で、上位評価を維持したい1頭。

A評価：エキサイトバイオ

レイデオロ 2014 鹿毛	キングカメハメハ 2001 鹿毛	Kingmambo
		マンファス
	ラドラーダ 2006 青鹿毛	シンボリクリスエス
		レディブロンド
アニメイトバイオ 2007 栗毛	ゼンノロブロイ 2000 黒鹿毛	サンデーサイレンス
		ローミンレイチェル
	レーゲンボーゲン 2002 栗毛	フレンチデピュティ
		レインボーファスト

父レイデオロ×母父ゼンノロブロイで、ウインドインハーヘア牝系×Vice Regent／ノーザンテースト由来のパワーと底力を備えたスタミナ型。

血統通り、タフで持久力を問われる条件に強いのが特徴です。

菊花賞は外枠から好位外を運び、早めに動いて3着を確保。

稍重のタフ馬場が向いた面はあるが、持続力と粘りを示した内容は高評価。

ラジオNIKKEI賞は内有利・斤量の助けがあり過信禁物だが、時計面は評価できます。

中山の急坂も問題なく、操作性と3～4コーナー力は武器。

能力の上限は見極めが必要だが、前走が軽視されるなら穴として妙味があり、渋った馬場なら一段の前進が見込める1頭です！

【有馬記念2025】血統で見るべきポイント、評価を上げる条件は？

こちらでは、冒頭の血統評価の際に使用した有馬記念の血統面で見るべきポイント・評価を上げる条件について詳しく解説していきます。

「有馬記念×血統」で見るべきポイントは以下の4つ。

それでは早速、各ポイントの内容を確認していきましょう。

ポイント①：父ＳＳ系～ヘイルトゥリーズン系が安定している

有馬記念を血統から見ると、まず「父系」でハッキリとふるいにかかるレースということが分かります。

過去10年の好走馬を父系で分類すると、父ナスルーラ系で馬券に絡んだのはクロノジェネシス、父ノーザンダンサー系はブラストワンピースのみ…。

例外的な2頭を除くと、馬券圏の大半はサンデーサイレンス（SS）系か、その他ヘイルトゥリーズン系の父という構図となっています。

この系統は「持続力＋コーナー4つを器用にこなすスタミナ」を伝えやすく、3コーナー手前からロングスパートになりやすい中山芝2500mの有馬記念とは、血統キャラが噛み合うタイプ。

一方、ミスタープロスペクター系はスピード型が多く、この舞台では最後のひと踏ん張りを欠きやすいゾーン。

母系などに相当強いスタミナ裏付けがない限り、評価を一段落としたいところでしょう。

有馬記念を血統で絞るなら、まずは「父がSS系か、その他ヘイルトゥリーズン系か」。

ここを入口にするのがセオリーになってきます。

ポイント②：母父は３系統を主力視したい

母父に絞って見ると、有馬記念では「ノーザンダンサー系」が主役格と見ていいでしょう。

過去10年のデータを見ると4勝と馬券内の頭数も最多で、タフな中山2500m向きの底力と持続力をしっかり補ってくれます。

それに続くのは2勝のナスルーラ系と、出走頭数は少ないものの妙味あるマイナー系統。

どれも父SS系と組み合わさったときにバランスが良く、ロングスパート戦を粘り込むタイプが出やすい配合です。

逆に、母父がサンデーサイレンス・ヘイルトゥリーズン系やミスタープロスペクター系だと、勝率面では一枚落ちる印象…。

血統から有馬記念を絞るなら、まずは母父「ノーザンダンサー系」「ナスルーラ系」「マイナー系」を主力候補としてチェックしたいところです。

ポイント③：配合は2400ｍ型の父×短距離型の母父がベスト

配合面では、有馬記念の勝ち馬にはかなりはっきりした型があります。

過去10年間の勝ち馬の父・母父の現役成績を見ていくと・・・

芝2400ｍ級のG1勝ち実績を持つスタミナ型の父 × マイル〜短距離色の強い母父 という組み合わせがほとんどです。

父が中山芝2500ｍを走り切る土台となるスタミナを供給し、母父が加速力や前向きさを補うことで、「ロングスパート戦を押し切れる総合力」が生まれるイメージ。

血統表を深堀ると、2019年リスグラシューまでの勝ち馬にはノーザンダンサーのインブリード、近年の勝ち馬にはHaloかHailto Reasonのインブリードが共通している点も見逃せません。

スタミナ＋スピードに加え、勝負どころで一段ギアを上げる「スイッチ」として、これらの血が効いていると考えていいでしょう。

ポイント④：ディープインパクトとブラックタイドの血

近年の有馬記念で好走が目立っているのは「ディープインパクトとブラックタイドを父に持つ馬」です。

昨年はディープインパクト産駒のシャフリヤールが10番人気で2着に好走。

キタサンブラック、サトノダイヤモンドなども含め、馬場改修後の有馬記念ではディープ産駒がたびたび馬券圏内に入っています。

22年はキタサンブラック産駒イクイノックスが圧勝し、血統面でも「中山2500m向き」の裏付けがありました。

ただ、重要なのは「なぜディープ・ブラックタイド産駒が走りやすいのか」という点。

両血統とも母父系にLyphardを内包しており、Lyphardの奥にあるLady Juror（Fair Trial）由来の「欧州的なタフさ・前向きさ」が乗る形になり、ロングスパートになりやすい有馬記念で効果を発揮しやすい。

これが有馬で「ディープ」と「タイド」の血を抑える理由です。

【有馬記念2025】血統評価まとめ

ここまで、有馬記念2025を対象に血統面から複数の重要ポイントを見てきました。

有馬記念は「実績」「状態」「展開」など様々な要素が語られがちですが、過去の勝ち馬・好走馬を振り返ると、血統的に「向いている型」と「苦戦しやすい型」が非常にハッキリ出るG1であることが分かります。

つまり有馬記念は、「名前や勢いで選ぶレース」ではなく、中山芝2500mという舞台に「血統的に適応できるか」を見極めることで精度が上がる一戦。

まずは血統傾向を土台に取捨を整理し、有馬記念らしい馬券構成に仕上げていきましょう。

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